関西病虫害研究会報
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原著論文
野菜類灰色かび病に対する各種殺菌剤の特性評価
鈴木 啓史黒田 克利湊 裕史
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2011 年 53 巻 p. 13-19

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抄録
Botrytis cinereaによる灰色かび病を対象に,キュウリ子葉とペーパーディスクを用いた胞子接種法によって,15殺菌剤の治療効果および予防効果を評価した。イプロジオン,フルジオキソニル,アゾキシストロビンおよびポリオキシン処理は,胞子接種24時間後で強い治療効果を示した。しかし,胞子接種48時間後に有効な殺菌剤はなかった。イプロジオン,フルジオキソニル,メパニピリム,フェンヘキサミド,ボスカリド,ペンチオピラドおよびアゾキシストロビンは,殺菌剤散布21日後の胞子接種で,強い予防効果を示した。さらに,圃場試験を行ない,フルジオキソニル,ボスカリド,およびイミノクタジンアルベシル酸・フェンヘキサミド混合剤が,21日間トマト灰色かび病に予防効果があることを確認した。また,農家圃場においても,これら残効性の長い殺菌剤のイチゴ灰色かび病に対する予防効果が確認された。灰色かび病対策は,感染後に殺菌剤を散布しても治療効果が期待できないことから,残効期間の長い殺菌剤の予防散布によって防除すべきである。
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© 2011 関西病虫害研究会
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