抄録
キャベツほ場におけるウヅキコモリグモの個体群密度調査において,落とし穴トラップ法と見取り法の間で,両者の傾向の違いを比較した。同時並行的に行われた落とし穴トラップ法による週あたりトラップ当たりに換算した捕獲個体数と見取り法によるキャベツの畦 5 mあたり2条あたりに換算した目撃個体数の間には相関が認められない場合が多かったが,それぞれの調査期間中の平均値と最大値の比率は 1:2 を超えなかった。したがって,そのほ場において環境保全型農業が行われているのかどうかを,ウヅキコモリグモの個体群密度がある一定レベル以上にあるかどうかで判断する場合,これらの換算法を用いることにより,栽培期間を通した平均値を両調査法の間で比較することがある程度可能であると判断された。