関西病虫害研究会報
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コアオハナムグリの卵巣の発育と産卵数
松浦 誠八田 茂嘉
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1975 年 17 巻 p. 27-31

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抄録

柑橘類の訪花害虫であるコアオハナムグリについて, 野外成虫の卵巣の発育経過および産卵数などについて調査した. 7月下旬以降に出現した新世代の個体は,すべて年内には交尾, 産卵を行なわず,越冬直後まで卵巣はまったく未発達の状態で, 卵細胞と栄養細胞はともにみられなかった. 越冬後の訪花開始により交尾が行なわれ, 卵巣の発育が始まり, 産卵は5月下旬より8月中旬まで続いた. 1雌虫の産卵数は9-42卵(平均21.6±9.1卵), 産卵期間は2-82日(平均37.1±21日)でこの間に2-10日(平均5.0±2.0日)の産卵日がみられた. また1回の産卵数は1-21卵(平均4.4卵)であった.

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