抄録
我が国では,昭和51年の酒田大火を最後に都市大火は発生していなかった。しかし,兵庫県南部地震において神戸市内で発生した市街地火災のような大地震や強風下等の悪条件のもとでは,大火発生の危険は依然として残されている。そこで,本研究では,平常時については,K市とM市の火災,昭和21年~昭和27年までの大火並びに酒田大火についての延焼速度式について分析した。一方,神戸市の地震時の延焼速度式に関して,実測の焼損面積と予測値との相関は,r≒0.9程度であり,かなりよく一致していることなどがわかった。
(オンラインのみ掲載)