日本火災学会論文集
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論文
  • 小宮 祐人, 原田 和典
    2024 年 74 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2024/04/25
    公開日: 2024/04/27
    ジャーナル オープンアクセス

    従来の熱着火理論に基づく着火時間の予測は,表面材が熱的に中間的な厚さの場合や裏面から吸熱される場合には適用できない。そこで筆者らは,熱伝導解析により表面材厚さと下地材の熱慣性を考慮した着火時間の予測式を導出した。本研究では,表面材厚さと下地材が着火時間に及ぼす影響を実験的に把握するとともに,導出した予測式の妥当性を検証した。表面材を合板,下地材をAESブランケットまたはコンクリートとしたコーンカロリメータ試験により,着火時間および着火限界熱流束に下地材に起因する変化が認められた。導出した予測式では着火限界熱流束の変化は考慮できないため,着火限界付近での予測精度に課題があるが,着火限界熱流束に測定された最小値を用いることで安全側の予測ができることを示した。

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