日本火災学会論文集
Online ISSN : 1883-5600
Print ISSN : 0546-0794
ISSN-L : 0546-0794
ノート
防耐火ガラスを用いた消防活動拠点等のあり方に関する調査研究
関 信生久田 隆司池内 清治森山 修治高橋 邦子中村 眞一
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 60 巻 3 号 p. 47-54

詳細
抄録

本報では、消防活動拠点等に防耐火ガラスを用いた場合の輻射熱の影響および物理的・熱的衝撃によるガラスの亀裂・破損に着目して行った研究について報告する。耐熱結晶化ガラス、耐熱強化ガラス、けい酸ソーダ積層ガラスを試験体として加熱試験、衝撃試験などを行った結果、輻射熱の影響については、実用上、支障が生じないレベルの成果が得られた。特にけい酸ソーダ積層ガラスは今回の条件下で、消防活動拠点等として要求される性能を概ね満たしていることが確認できた。一方、耐熱結晶化ガラス及び耐熱強化ガラスは、盛期火災時の輻射熱が消防隊員に影響を及ぼすことが判明し、これらのガラスを消防活動拠点等に使用する際には設置場所やサイズに留意する必要があると考えられた。
(オンラインのみ掲載)

著者関連情報
© 2010 日本火災学会
前の記事
feedback
Top