一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
61回大会(2009年)
セッションID: 2P-24
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徳島県の特産品と地域性
*渡邊 幾子植田 和美
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抄録

目的 徳島県は南東部が海に面し、北部、中央部に山脈がある。温暖な気候と吉野川などの大きな河川による豊かな水資源と肥沃な土壌により、野菜および果樹栽培が盛んである。また、古くは藍作を中心とした商業的農業が主であった歴史を持ち、様々な特産品が作られている。近年、食の安心・安全性の確保や食糧自給率の向上および伝統食の継承から、地産地消が推奨されるようになった。そこで、今回は徳島県の特産品の実態についてアンケート調査を実施したので報告する。
方法2008年5月下旬に徳島県在住者を対象とし、アンケート調査を実施した。その中から徳島県の特産品の知名度、贈答用への購入度およびその理由、飲食経験について集計し地域性を検討した。
結果アンケート調査の有効回答者数は383名であった。知名度では、「金長まんじゅう」96.6%、「すだち」97.7%、「鳴門金時」97.1%、「鳴門わかめ」96.1%が高い値を示した。これらは贈答用としての購入度も高く、贈り物にも好まれる傾向を示した。理由としては、「徳島の名物である」、「味が好ましい」、「知名度がある」が上位にあげられた。飲食経験では、「金長まんじゅう」92.4%、「すだち」92.1%、「鳴門金時」91.9%、「鳴門わかめ」88.4%が高い値を示した。また、徳島市内の「小男鹿」、「阿波ういろう」、「焼もち」、県北部の「藍染製品」、「大谷焼き」、県西部の「和三盆」、「麦だんご」、「たらいうどん」、「そば米」、県南部の「すだち」、「ちりめんじゃこ」などの購入については、対象者の居住地が大きく影響し、特産品の購入に地域性がみられた。

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© 2009 一般社団法人 日本家政学会
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