一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 3E-08
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口頭発表 5月29日 食物
東京都北区における家庭でのごみ削減に関するレシピの開発
-リデュースクッキング推進への協力-(第2報)
三神 彩子*赤石 記子久松 裕子藤本 ひろみ長尾 慶子
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抄録

目的 東京家政大学のある北区では、ごみの減量・資源化の促進を図るため「東京都北区一般廃棄物処理基本計画」を策定している。本学では北区と協働し、ごみ減量啓発活動「リデュースクッキングの推進」の一環として、普段の調理で処分しがちな食材や使い切れず廃棄している食材を有効活用した[リデュースレシピ]を2013年度から開発してきた。今回も前報に引き続き、生ごみ減量の推進につなげるレシピを提案する。
方法 本学栄養学科家庭科教職課程必修科目「食教育の研究」の平成27年度履修生66名を対象に、野菜を丸ごと使い切る(大きな野菜の使い切り、捨てがちな外葉、茎、皮などを使う)、残り野菜の活用(冷蔵庫の少量野菜の使い切りなど)を条件に、「ご飯に合うおかず」としてのレシピを募集した。その中から,ごみ削減への貢献度や味,量,作りやすさ,栄養バランスなどを加味し,区民へ普及しやすい料理10品を選択した。
結果 [リデュースレシピ]開発では,廃棄率の高い野菜の捨てがちな外葉,茎,皮等の可食部分を〝すり下ろす、刻む″等の手法をとり入れたり、〝加熱方法や調味の工夫″により1食4人分調理に対し生ごみが約5~15g程度に抑えることができ、味、栄養バランスの良いレシピが完成した。北区ごみ組成調査では、可燃ごみの約42%が生ごみであり、さらにその85%が調理くずであることから、このレシピを活用することで、区内のごみ減量につながることが期待される。

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© 2016 一般社団法人 日本家政学会
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