一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-027
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ポスター発表 5月27・28日 食物
焙煎方法の違いがコーヒーのにおいに与える影響
島村 綾*徳田 愛華小関 陽子小泉 昌子峯木 眞知子佐藤 吉朗
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抄録

(目的)コーヒーの焙煎法の違いには、直火型、半熱風型、熱風型の焙煎機があり、この風味の違いは明らかではない。そこで、直火焙煎、熱風焙煎による短時間加熱、長時間加熱で調製したコーヒー液を用い、そのにおいを時系列評価によるTDS法を用いて検討した。
(方法)同じコーヒー豆による焙煎方法の異なるコーヒー液を株式会社ドトールに依頼した。試料の濃度はbrix×1.5を用い、温度による違いを避けるために室温で用いた。メディア・アイ製J-SEMS TI・TDSシステムを用い、パネルは本学女子学生10-11名で、試料15mLを用い、60秒間測定した。においの感覚属性は5属性を用いた。採点法による嗜好型官能評価も行った。コーヒーのにおいは、GC-MSを用いて計測した。
(結果) 直火焙煎試料のにおいでは、短時間加熱試料は飲む前よりアーモンド・ナッツの香りを有意に感じ、その後酸っぱい香り、焦げた匂い、カラメル、甘い香りの順に感じた。長時間試料では、始めに甘い香りを有意に感じ、その後にアーモンド・ナッツの香り、焦げた匂いを感じている。熱風長時間加熱試料では、始めに酸っぱい香りが有意に感じられ、後味に焦げたにおいを感じている。どの焙煎においても、酸っぱいにおいは有意に感じられていた。GC-MS分析の結果、熱風焙煎・短時間加熱試料は熱風焙煎・長時間加熱試料に比べチョコレート様の香りである2-メチルフランが多く検出された。

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