一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-103
会議情報

ポスター発表 5月27・28日 被服
1990年より2009年までとその後の家政学会誌掲載報文「和服裁縫分野」の解析
*小山 京子川畑 昌子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

【 目 的 】ゆとり教育以降の被服実習では、学生に起因する製作の基本となる運針不出来・ゆかた名称の不理解、教育の立場から被服製作の単位減少・削減等諸問題が生じている。大学教育で今後も手縫い技法を習得、後世に伝承したい、製作に関する諸問題の解決にこれまでの知恵を活かしたいとの思いが発端となり、2014年より家政学会誌報文中の和服裁縫に係わる文献調査に着手している。先人達の知恵・工夫の宝庫である文献調査により、教育の一助を得ようとするものである。【 方 法 】調査は前報と同様で、本報は日本家政学会誌の①1990年よりの20年間を中心とし、②2010年から2016年の16年間の報文件数・被服分野件数のうち和服裁縫に係わる文献について解析する。【 結 果 】①の20年間の全報文数2379件、被服437件、和裁関連14件であった。全体件数は前報より676件増加しているが、被服件数は200件近く減少、特に前報では80件あった和服関連がその17.5%と激減している。最近の②では更に投稿数が全報文数445件、被服87件、和服関連は僅かに5件であり、和服関連の内容もこれまでの和服製作に直結する報文は1件もない。このことから、現在の学生現状に見合った製作方法・加えて先人たちの知恵・工夫をどのように伝達するかが今後の課題となろう。

著者関連情報
© 2017 一般社団法人 日本家政学会
前の記事 次の記事
feedback
Top