一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: P-145
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ポスター発表 5月27・28日 児童
視線を伴わない指さし行動
1極低出生体重児の様相から
*宮津 寿美香
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抄録

本研究は2歳児の極低出生体重児(A児)と定型発達児(B児)の前言語期における指さし行動の様相を比較することで、コミュニケーションの方略や質的発達の違いを明らかにすることを目的とした。A児は、12エピソード中16回の指さし行動がみられ、B児は26エピソード中29回の指さし行動がみられた。指さし行動の特徴として、A児は大人に対してのみおこなったことに対し、B児は同年齢または異年齢の子ども間でもおこなっていた。また、最も大きな違いとして、B児は指さし行動をした際に相手からなんらかの言語的(非言語的)な反応を得ると、再びその相手を見るというような交互注視がみられたが、A児の場合は最初の1エピソードを除いて、他者とのかかわりに視線はなかった。このことから、視線は無いものの、A児特有の指さし行動を使って、他者とコミュニケーションをとっていると考えられる。

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