一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 2J-09
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口頭発表 5月27日 被服
教員対象ICT講習会受講者の動画教材に対する意識と課題
*田中 早苗川端 博子
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キーワード: 動画教材, ICT, 被服実習
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抄録

目的 布を用いた製作学習において動画教材が有効であることが多方面で検証されている.著者らは授業実践で動画教材の活用効果と被服製作学習のスムーズな進行を促すために,教師自身が見せたい・知らせたい情報を提供できるようにICT講習会を開催して教師を支援し,動画教材の普及を図ってきた.本報告の目的は,受講者アンケートから動画教材に対する意識と現状の課題を明らかにすることである.
方法 平成27年8月,平成28年8月に行った動画教材を活用したものづくり講習会の受講者35名および動画教材の制作講習会の受講者54名に質問紙法で調査を行なった.調査内容は,授業で活用している動画教材,PCに対する得意意識,被服実習室の機器環境などの現状と,動画を実際に視聴・制作した後の感想と適用可能な題材である.テキストマイニングで受講者の動画教材に対する意識を要素分析し,さらに制作講習会受講者は受講後に動画教材を活用したか否かの追跡調査を行った.
結果 受講者の80%以上が動画の利用で生徒の理解が促され教師の負担が軽減されると回答した.意識分析では,チャレンジ,やってみたい,簡単などの積極的要素が見られた一方,手惑う,時間がかかる,PCでつまづき,難しいなど消極的要素も見られた.また,約70%の被服実習室は,PC端末,タブレット端末,無線LANなどの機器設備が整っておらずICT教材活用の障害となっていることがわかった.

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