一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 3D-11
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口頭発表 5月28日 震災・国際
カンボジアでの被服教育による国際協力手法に資する研究
―シェムリアップ州バイヨン中学校での事例―
*楠 幹江山田 俊亮
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抄録

目的 本研究は、カンボジアの地域文化に即した家庭科教育、中でも被服教育の進展に資する教育プログラムを実施・検証しようとするものである。日本の家庭科教育がこれまで培ってきた内容や指導方法等が、カンボジアの家庭科教育に役立つことを願い、そして、家庭科の教育プログラムに参加する日本・カンボジアの両国の人々が被服製作を介して国際交流を行うプログラムの提案を目的に、本研究を遂行した。
方法 カンボジア王国シェムリアップ州バイヨン中学生を対象に被服教育に関する授業を展開した。授業の内容は、衣服に関する基礎的理解講義と被服製作実習である。実施日は、講義:2016年12月27日(1時間)、被服製作実習:2016年12月28日~31日の4日間(各日2時間)であった。
結果 1.基礎的理解講座において、人間生活における衣服の役割については、衣服の機能が正しく認識されていることがわかったが、素材に関する知識は乏しい状態であることが確認された。2.被服製作実習における実習後のアンケート調査では、実習が簡単だったと答えた人は26%、普通と答えた人は74%、難しかったと答えた人は0%であった。教える側からすると、初めてミシンに触れ、初めてミシンを動かした生徒にとって、襟付き・袖付きのブラウスの製作は難しかったであろうと予測したが、予測に反して、生徒は好意的にとらえ、楽しんで製作したことが伺えた。
文献 1)佐々井 啓、家庭科教育を基礎とした国際教育協力、家政誌、64(5)、2013 など

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