東京家政学院大学紀要
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東井義雄の「教科の論理」における指導法に関する研究
―主体的・対話的で深い学びの視点から―
齋藤 義雄
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2019 年 59 巻 p. 39-54

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抄録

本研究では、東井義雄の指導観に影響を与えた兵庫県豊岡市但東地区の現地調査を行った。東井義雄記念館館長の東井浴子氏から非構造化面接法により話を聴き、東井の人柄の一端を知ることができた。東井は、子どもに生活綴方を指導し、自ら生活綴方教師と称した。学びは子どもの生活に立脚していると考え、学習の論理を生活の論理と教科の論理に分けた。教科指導では、生活綴方的教育方法を実践した。生活綴方的教育とは、「ひとり調べ、分かち合い・磨き合い、ひとり学習」の学習サイクルだった。東井の教育方法では、学習帳を有効に活用した。学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」が重視されている。東井の生活綴方的教育方法を、「主体的・対話的で深い学び」の視点から検討した結果、東井の指導法は、「主体的・対話的で深い学び」としても優れた実践であることが確認できた。

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© 2019 本論文著者

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