肩関節
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筋腱疾患
一次修復不能な広範囲腱板断裂に対する小切開棘下筋移行部分修復術の中期治療成績
新福 栄治内山 善康大見 博子橋本 紘行持田 讓治繁田 明義
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2014 年 38 巻 2 号 p. 560-564

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抄録

 一次修復不能な広範囲腱板断裂に対して行った小切開棘下筋腱移行部分修復術の中期成績について報告する.対象は25例,手術時平均年齢は64歳,平均術後経過観察期間は60か月であり,術前 • 2年 • 5年に評価をおこなった.手術はmini-open法にて棘下筋腱を骨頭上前方に移行し重層固定をおこなった.検討項目はJOA score,外転 • 外旋筋力,またMRIにより術前 • 後の筋萎縮(Goutallier grading system)を評価した.JOA scoreは術前53.3点から術後2年で術後85点に改善し,術後5年で85点に保たれていた.また術後外転 • 外旋筋力も術前と比べ術後2年にて改善し術後5年で保たれていた.術前の棘上筋の筋萎縮は術前平均1.9から術後2年にて2.6へ進行し術後5年では変化はみられなかった.棘下筋は術前平均1.6から術後2年で変化はみられなかったが術後5年では2.5へ進行した.

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© 2014 日本肩関節学会
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