肩関節
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筋腱疾患
上腕二頭筋長頭腱切離術と術後症状との関係
寺谷 威
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2014 年 38 巻 3 号 p. 970-972

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抄録
肩関節鏡視下手術を施行し,上腕二頭筋長頭腱(LHB)に損傷または結節間溝からの脱臼,亜脱臼を認め処置を要した19肩の術後症状と理学所見を評価した.LHB損傷形態は,断裂し関節内に存在しないabsent群(A群)は6肩,hourglass test陽性群(H群)は6肩, dislocation群(D群)は4肩,fraying群(F群)は3 肩であった.H群とD群には腱切離術(tenotomy)を施行し,F群はトリミングのみ行った.結節間溝部の圧痛はA群17%,H群50%,D群50%,F群33%で認めた.Speed testとYergason test はともに,それぞれ0%,33%,50%,0%で陽性であった.Hourglass test陽性例や,LHBが結節間溝からの脱臼,亜脱臼を認める症例に対し,LHB tenotomyを施行すると,肥厚したLHB断端が腱鞘内でcatchingを起こす事で痛みを残す可能性がある事が示唆された.Hourglass test陽性例や,LHBが結節間溝からの脱臼,亜脱臼を認める症例のLHBに対する処置はbipolar biceps tenotomyを行うか,腱鞘切開または腱固定術を検討すべきであると思われた.
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© 2014 日本肩関節学会
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