肩関節
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診察 • 診断
患者立脚肩関節評価法Shoulder36を用いた
鏡視下腱板修復術後評価の検討
大西 和友菅谷 啓之高橋 憲正渡海 守人上田 祐輔星加 昭太濱田 博成飯島 裕生松葉 友幸森石 丈二
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2016 年 40 巻 2 号 p. 491-494

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抄録

 鏡視下腱板修復(以下,ARCR)術後のShoulder36 V1.3(以下,Sh36)とJOAスコアおよび患者背景との関連性を調査したので報告する.対象は,2011年から2012年までにARCRを施行し術後2年時にSh36およびJOAスコアが調査可能であった154例154肩(平均年齢64歳)とした.Sh36の全項目とも年齢や,断裂サイズ,Goutallier's stageとの有意な相関はなかった.Sh36とJOAスコアの共通項目の相関係数は,疼痛やADL機能は中程度の相関を認めたが,可動域や筋力は低値であった. JOAスコアはrepair integrityが不良なほど合計および筋力が有意に低かったが,Sh36はADL機能以外の項目では有意な相関はなかった.術後評価には患者満足度やQOLを評価するSh36に加え,JOAスコアなどの客観的実測値を用いた評価を併用することが重要と考える.

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© 2016 日本肩関節学会
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