共催: 電気学会, 日本鋼構造協会, 土木学会, 日本気象学会, 日本建築学会, 日本風工学会
p. 9
本研究では都市での強風予測の高精度化を目的として、2種類の低気圧を対象にMM5とLESとのハイブリッド解析を行った。高層建物群が密集する丸の内地区内に観測点をもつ気象台や高層建物の高さ位置でのMM5解析値は再現性がかなり劣った。ハイブリッド解析手法の構築にあたり、本研究ではMM5とLESとを接続する物理量の一つに鉛直熱フラックスプロファイルを用いた。熱フラックスプロファイルから逆算して与えた温度プロファイルによって、2004年の事例の乱れた状態と2006年の事例のやや安定な状態を風に対して適切に反映させることができた。ハイブリッド解析によって都市の建物群の影響を考慮した風況場を再現することができた。