共催: 日本鋼構造協会, 土木学会, 日本気象学会, 日本建築学会, 日本風工学会, 電気学会
竜巻やダウンバースト等は突風を伴う気象現象であり,近年様々な風災害が報告されている.突風の作用下では,空気力係数は瞬間的に定常値より大きくなる可能性があり,列車や原子力発電所等の人命的,環境的に危険度の高い構造物に対しては,その安全性に,より十分な考慮がなされるべきである.本研究では,主流をstep関数的に変化させるための突風発生風洞を用いて,基本的な2次元構造断面を対象に種々の実験を行った.B/D=1, 2断面, 迎角10[deg.]において,風速急変時のわずかな時間に上下面に大きさの異なる剥離バブルが形成されることによって圧力差が生じ,瞬間的な揚力のオーバーシュート現象が発生することがわかった.また,B/D=0.5断面, 迎角10[deg.]において,風速急変直後の抗力及び揚力の変動は,カルマン渦の巻き込み位置が定常状態より断面の背面近傍にあるため,その影響を定常時より強く受けることがわかった.