九州歯科学会雑誌
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成長期ラットの亜鉛欠乏による脛骨骨幹皮質骨への影響 : 活性型ビタミン D_3 の併用
西川 康博戴 文瑜西田 郁子木原 由香里上田 和茂
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1999 年 53 巻 5 号 p. 571-594

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抄録
ヒトの幼児期に相当する生後5週齢のWistar系雄ラットを用い, 亜鉛と活性型ビタミンD_3(VD_3)が膜性骨化による骨形成に及ぼす影響について検索した.1. 体重 対照群と低亜鉛食+VD_3群の間には, 実験1週目から3週目では5%の危険率で, 4週目では1%の危険率で有意差がみられ, 低亜鉛食+VD_3群が低値を示した.2. X線学的所見 対照群に比べ, 標準食+VD_3群は, 骨幹皮質骨が厚い.低亜鉛食+VD_3群は, 骨幹皮質骨の厚さは同程度であった.高亜鉛食+VD_3群は, 骨間皮質骨が最も厚い.3. 骨塩量 1) 骨間縁皮質骨 高亜鉛食+VD_3群と対照群および低亜鉛食+VD_3群の間には有意差がみられ, 高亜鉛食+VD_3群が高値を示した(p<0.05). 2) 内側縁皮質骨 対照群および低亜鉛食+VD_3群と標準食+VD_3群の間には有意差がみられ, 標準食+VD_3群が高値を示した(p<0.05).高亜鉛食+VD_3群と低亜鉛食+VD_3群の間には有意差がみられ, 高亜鉛食+VD_3群が高値を示した(p<0.01).4. 血液検査 電解質検査, 生化学検査, 内分泌検査のいずれにおいても, 対照群と標準食+VD_3群の間では, 有意差は認められなかった.血中Ca, Pは, 対照群と比較して, 低亜鉛食+VD_3群では有意差はみられなかったが, 高亜鉛食+VD_3群では, 有意に低値を示している.高亜鉛食+VD_3群が対照群と比較してC-PTHが有意に高値を, 1, 25(OH)_2VD_3が有意に低値を示した.高亜鉛食+VD_3群が低亜鉛食+VD_3群と比較し, CTが有意に低値を示した.5. 病理組織学的所見 対照群と比べ, 標準食+VD_3群では骨再構築層の増加がみられた.低亜鉛食+VD_3群では, 全体像の骨層は緻密性を欠き, その部に多数の小骨髄がみれるのが特徴的であった.高亜鉛食+VD_3群では, 骨間縁皮質骨には骨髄に新生骨梁の添加が著明にみられるのが特徴的所見であった.以上のことから, 成長期ラットの脛骨において亜鉛と活性型ビタミンD_3を投与することにより骨形成は促進されるが, 亜鉛不足状態では活性型ビタミンD_3を投与しても骨形成は抑制されることが示唆された.
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© 1999 九州歯科学会
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