結核
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再発結核における薬剤耐性
伊藤 邦彦和田 雅子吉山 崇大森 正子尾形 英雄
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2004 年 79 巻 8 号 p. 461-467

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抄録

[目的] 化学療法による治癒ないし中断後再発例の耐性率を調査し, 獲得耐性のrisk factorを分析する。 [方法] chart review。 [対象] 1993年~2003年に複十字病院で再発結核の治療を開始した, 前回感受性ないし耐性不明例。 [結果] 分析対象再発例 (N=200) での耐性率 (主要4剤/any) は16.5%で初回耐性率 (11.1%) よりも有意に高かった。再発時耐性率は前回治療方式および前回治療時の耐性判明状況に大きく影響され, 前回感受性例での耐性率 (any) は4.3%で初回例よりも低かったが統計的有意差はなかった。再発時獲得耐性の有意なrisk factorは不規則内服を含めて患者側の因子は見出せなかった。 [考察と結論] 再発結核の治療にあたっては前回治療方式や菌検査情報把握が必要である。再発時獲得耐性のrisk factorの検討からは医療者側のmiss managementがその主因を占める可能性も推測され, 今後これを強力に指導し得るような結核対策上のシステムが必要とされる可能性が示唆された。

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