2013 年 48 巻 1 号 p. 57-60
CMOSイメージセンサーを用いた電子直接検出カメラ(Direct electron detector: DED)が開発され,次世代の透過電子顕微鏡用撮像媒体として注目されている.DEDはその構造原理からCCDに比べて高い解像度と感度を持つことから,クライオ電子顕微鏡などの低照射観察への応用が期待される.また連続高速撮影が可能なため,試料経時観察やドリフト補正などにも利用される.本稿ではそのDEDの仕組みと性能,そしてこれを利用した最近の応用研究を紹介する.