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日本健康教育学会誌
Vol. 23 (2015) No. 2 p. 134-142

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http://doi.org/10.11260/kenkokyoiku.23.134

短報

目的:早期離職につながる新人栄養士の業務遂行の思いを探索することを目的とした。
方法:就労3カ月の栄養士10名(男性1名・女性9名)を対象に半構造化インタビューガイドに基づいてインタビューを行った.面接内容を録音したテープから逐語録を作成し,得られたデータについて質的記述的研究を行った.
結果:新人栄養士の業務遂行に関する思いは5つのカテゴリーと18のサブカテゴリーが抽出された.『うまく出来ないことに対する不安』には調理技術の未熟さや時間に対する不安,指導者との感覚の違いからくる自信喪失等5つのサブカテゴリーが含まれていた.『業務内容に対する戸惑い』には資格を活かすことのできないジレンマや気持ちのコントロールの方法等3つのサブカテゴリーが含まれていた.『指導者に対する思い』には上司・先輩との人間関係や職場の栄養士の生き方からの学び等4つのサブカテゴリーが含まれていた.『仕事に対する喜び』には褒められ出来るようになったこと等3つのサブカテゴリーが含まれていた.『将来に対する希望』には実務経験の継続の意志や目指す栄養士像等3つのサブカテゴリーが含まれていた.
結論:新人栄養士は専門職者としてうまく出来ないことに対する不安や栄養士としての資格を活かすことのできないジレンマをかかえていた.一方,患者・利用者や上司・先輩との人間関係を意識するとともに現状を受け入れながら,将来への希望を抱いていた.新人栄養士の早期離職を防ぐためには職場での指導者による指導のあり方を含めた栄養士の段階的・系統的な研修が重要であると示唆された.

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