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日本健康教育学会誌
Vol. 23 (2015) No. 3 p. 224-230

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http://doi.org/10.11260/kenkokyoiku.23.224

特別報告

抄録:喫煙の健康影響を明らかにしたことは,疫学研究における20世紀最大の知見といえる.その研究成果を効果的なたばこ対策につなげるためには,行動科学の理論に基づいた喫煙習慣への介入方法の開発が必要である.その開発の手順としては,アメリカの国立がん研究所のGreenwaldとCullenが提唱したがん制圧のための5段階モデルが参考となる.すなわち,①仮説の設定,②方法の開発,③個人を対象にした比較介入研究,④特定集団での比較介入研究,⑤実地検証である.
しかし,有効な介入プログラムがあっても,それだけでは現場での実践に広くつながらない.研究成果を実践につなげるためには政策化が必要不可欠であり,そのためには,政策提言に必要なエビデンスの構築と効果的なアドボカシーの方法の開発について研究を行う政策研究(Policy Research)の推進が必要である.
日本のたばこ対策は国際的にみて取り組みが遅れており,喫煙は日本人の死亡原因としての寄与が今なお最も大きい.たばこ対策を推進し,喫煙の深刻な健康被害を防止するために,政策研究の一層の充実が求められる.

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