日本健康教育学会誌
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在宅重度重複障害者の介護者における主観的健康感・生活満足度に関連する介護負担要因の分析
守本 とも子柳井 勉
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2000 年 7 巻 1-2 号 p. 3-10

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抄録

「目的」介護者がかかえる問題を明確にし, 介護者の健康維持への支援に供することを目的として, 在宅重複障害者の主たる介護者における主観的健康感・生活満足度に関連する介護負担要因を分析した.
「方法」大阪府下と奈良県下の在宅重度重複障害者における主たる介護者77人を対象として, 質問紙による調査を実施した.主観的健康感・生活満足度は, 永田勝太郎の「QOL調査票」を用いた.介護負担要因として, 重度重複障害者の日常生活動作, コミュニケーション能力や介護者の重度重複障害者に対する心理的適応などを調査した.
「結果」主たる介護者の主観的健康感・生活満足度に関連する介護負担要因として, 1.障害者と共に生活することについてのネガティブな感情を持っている.2.要介護者の年齢.3.他の人の援助が得られない.4.時間的余裕がない.5.介護に関する情報が少ない.6.経済的負担.といった要因の重要性が示された.

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