日本機械学會論文集
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空氣槌タップ運動の理論的解析
坂井 清平
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1948 年 14 巻 47-1 号 p. 115-121

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抄録

空氣槌の設計製作に當り特に槌タップおよびポンプシリンダの直徑比その他をいかなる割合に選擇すべきかは槌タップ運動の理論的解析を俟つて初めて解決せられる問題であるが,これについて次のごとき近似解を求めてみた.すなわちその論點は槌タップの運動はポンプシリンダの壓縮空氣を介して,すでに特性の知られたポンプピストンの往復運動に關連して生ずる周期的運動である,ニュートンの運動の第2法則によつて,基礎方程式m・α=±P-m・gをもつて表わすことができる.しかるに上式は汎函數Pを含むところの積分方程式であるが,これに關する一般解およぴ特解は求められない.よつて積分の近似法によりこれを高次の代數方程式に變換せしめて,遂次代入の近似値計算による近似解を求め得た.同時に數値計算によりタップ運動の特性すなわちタップの加速度,速度および變位の理論値ならびにタップおよびポンプシリンダ内の指壓線圖および指示馬力を求め得た.

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