1982 年 48 巻 432 号 p. 1577-1585
ディーゼル機関の着火は冷炎反応が弱くてτ2期間が長い. この着火の基礎研究を目的として, このような性質をもつイソオクタンを燃料に選んで, その総着火おくれτを急速圧縮機で求め, ついで急速圧縮機の圧縮比を高めて擬似モータリング実験を行い, 圧縮中に生ずる青炎の発生時刻teを, 上記τを用いたLivengood-Wu積分∫te0(l/τ)dt=1(t:時間, te:青炎発生時刻, τ:着火おくれ)で推定できる可能性を実験的に確かめた.