近畿の産業遺産
Online ISSN : 2435-1342
Print ISSN : 1881-2481
高瀬川の源流をたずねて
柴田 俊忍
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2007 年 2 巻 p. 10-13

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抄録

 高瀬川の水はどこから引かれているのか.京都に来てはじめて高瀬川沿いを歩いたとき,私は勝手な想像をしていた.京都には東から白川,疏水,鴨川,高瀬川,水の殆ど流れていない堀川,等々があるが,その間には川はない.市内に降った雨が地下溝に集められ,それが高瀬川に流れ込んでいるのだろう,と.退職後,日本機械学会から見学会の企画以来が来た.島津製作所の田中耕一氏がノーベル賞を受賞した直後でもあったので,島津創業記念館・高瀬川・三条通の保存建物群,八幡市の流橋・飛行機博物館を見学の対象にした.見学会の企画のために,主として高瀬川について,4月頃から見学会の11月まで,週に1度の割で京都府史料館,府や市の土木課,図書館等へ出かけ資料を収集したり,五條から十条辺りまで高畔川沿いに歩いたりして知識を得ようと試みた.本稿はそのようにして得たことについて述べるものである.

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© 2007 近畿産業考古学会
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