科学基礎論研究
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設計と情報の流れ
角田 譲
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2001 年 29 巻 1 号 p. 1-5

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抄録

「設計する」ということを通常我々は「ある目的を具体化する作業」 (広辞苑) を意味すると捉えるであろう.ある目的を具体化すると言うことは, 個人あるいは複数人の意志が, ある要求を満たそうという目的のため, その要求を満たすものの作り方を明示することであろう.工学設計の場合, 大抵の場合, 要求を満たそうとしているものがある場は我々が生息しているこの物理空間である.従って, 工学において「設計する」と言うことの要件は, 要求を構成する基本要素を欲求として捉えると (従って, 要求はこれこれしかじかの欲求を満たし, これこれしかじかの欲求を満たさないものとして明示されると考える), 欲求の場からこの物理的空間への情報の流れ-ここでは, 目的を具体化する作業-が確立されることである.本稿においては, 情報の流れという観点から設計というものを捉えることが目的である.

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