2013 年 2013 巻 64 号 p. 200-202
樹体内に食入後のヒメボクトウ幼虫に対し,フラス排出箇所からペルメトリンエアゾルを噴射することによる防除を試みた.2012 年8 月に,岩手県農業研究センター内のリンゴ樹において,本種の虫糞排出箇所から虫糞を取り除き,排出孔にペルメトリンエアゾルを数秒間噴射したところ,処理2 日後には虫糞の排出が見られなくなった.また,処理3 日後に樹体を分解して幼虫の生息状況を確認したところ,処理区ではいずれも死亡,あるいは苦悶状態であった.これらの結果から,ペルメトリンエアゾルをフラス排出孔から噴射することにより,食入後のヒメボクトウ幼虫を効果的に防除することが可能と考えられた.