北日本病害虫研究会年報
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ぶどう晩腐病に対する各種有機化合物の作用
小宮 康平
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1959 年 1959 巻 10 号 p. 169-176

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抄録

ブドウ晩腐病罹病果を用い, 各種の化合物につき分生胞子形成阻止力を比較実験した。結果はつぎのとおりである。
1. 42種の化合物のうち, クロロフエノール類と芳香族の水銀化合物およびそれらの新誘導化合物 (11~16) に効果がみられた。
2. 芳香族水銀化合物のうち, ベンゼン核に置換基をもたない化合物に効果がみられた。
3. 効果のあった薬剤の有効稀釈濃度は1,000倍程度である。また薬剤の浸漬時間は10分間以上が有効であった。
4. 処理果を流水洗滌すると薬剤の流亡のため効果は多少減少した。特にクロロフエノール類の化合物は減少度が著しかった。

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