1974 年 1974 巻 25 号 p. 18-21
1. ジャガイモヒゲナガアブラムシの産卵についての2~3の実験と野外の調査観察結果について報告した。
2. ガラス室内の飼育実験では, 本種の産卵雌虫は比較的長く生きているにもかかわらず, その産卵期間はおおよそ17日間で, 産卵数は平均13卵であり, 総産卵数の約70%を産卵開始後10日以内に産下するようであった。
3. 産卵雌虫は寄主植物の葉裏に最も多く産卵するが, 寄主植物体以外にも産卵した。
4. 野外観察の結果,産旋中の本種の産卵雌虫が最も多くみられるのはギシギシであった。野生のフきの1種に産卵している本種の産卵雌虫を確認した。