1975 年 1975 巻 26 号 p. 25-29
アスパラガスの害虫ジュウシホシクビナガハムシの卵, 幼虫および蛹を18℃ から30℃ の間の5段階の恒温下で飼育し, 発育について調査した結果は次のとおりであった。
1. 各虫態とも供試温度の範囲内で発育期間は, 温度の上昇にともなって短縮した。また, 死亡率は各供試温度において顕著に高まらなかった。
2. 各虫態の発育日数の逆数を発育速度とし, 温度との関係をみたところいずれの虫態とも値線関係で示された。発育下限温度および発育有効積算温度は卵, 幼虫および蛹でそれぞれ10.0℃, 45目度, 10.0℃, 90日度および10.7℃, 141目度であった。
3.幼虫は3回の脱皮をなし4令を経過した。各令期の相対的な長さは次のとおりであった。
4令>初令>3令>2令
また, 各令期における頭幅の分布は重なりあわない4つの山で示された。