抄録
福島県では無人ヘリコプター利用によるいもち病防除面積は漸増傾向にある.しかし, 無人ヘリコプター利用による広域的ないもち病防除効果に関する調査事例は少ない.そこで, 2001年福島県北部に位置する地域で, 無人ヘリコプターを利用したいもち病防除の実態を調査し, 薬剤散布時期といもち病菌感染好適条件の出現状況から, 本法による広域的ないもち病防除効果を検討した.その結果, 調査地域では6月中旬に補植用置苗で葉いもちの発生が認められたため, その後のいもち病の多発生が予想されたが, 無人ヘリコプターによる3回の防除により, 調査地域の本病の発生は抑制された.葉いもちに対する2回の薬剤散布は, いずれもBLASTAMによる葉いもち感染好適条件の出現時期に当たり, 穂いもちに対する散布は, 出穂期後に訪れた周期的な降雨の直前で, いずれも本病に対する防除適期であったと考えられた.