2024 年 72 巻 7 号 p. 257-264
2015年9月,国連サミットにおける全会一致での採択「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて,「持続可能な開発目標SDGs(Sustainable Development Goals)」が国際目標として明記された.17のゴールと169のターゲットで構成され,地球上の「誰一人取り残さない」ことが誓われている.日本政府では,2016年にSDGs推進本部が内閣に設置され,「SDGs実施指針」が決定し,2017年以降「SDGsアクションプラン」が定められている.2020年の閣議決定で改定された宇宙基本法に基づく「宇宙基本計画」でも各項目に渡ってSDGsへの言及がなされている.そうしたSDGsの最新動向について,SDGsの次のステップに向けた宇宙の貢献を目指したSDGs 18番目のゴールとしての宇宙といった視点から,その課題や解決について宇科連での取り組みも含めて本稿で述べる.