日本航空宇宙学会誌
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特集 HTV搭載小型回収カプセルの挑戦 第1回
  • 田邊 宏太, 渡邉 泰秀, 今田 高峰, 宮崎 和宏, 中村 涼, 升岡 正
    2020 年 68 巻 5 号 p. 135-141
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2020/05/05
    ジャーナル 認証あり

    HTV搭載小型回収カプセル(HSRC)は,宇宙ステーション補給機HTV「こうのとり」に搭載して国際宇宙ステーション(ISS)から実験試料(サンプル)を回収するために開発された再突入・回収機である.バンク角を制御し揚力の垂直/水平成分を変えて目標範囲に誘導する揚力誘導制御技術,国産低密度アブレータにより再突入時の高温環境から機体を防護する軽量熱防護技術,そしてISSからのサンプル回収技術の獲得を開発目的としている.基本設計着手以来,約5年の歳月を経て開発されたHSRC実証機は「こうのとり」7号機(HTV7)に搭載され,2018年9月23日,種子島宇宙センターから打ち上げられた.同年11月11日,ISSで生成されたタンパク質結晶等のサンプルを搭載したHSRC実証機は,大気圏に再突入し南鳥島沖の海上に着水,回収され,我が国初となるISSからの物資回収に成功した.本稿では,特集「HTV搭載小型回収カプセルの挑戦」の導入として,HSRC実証機の開発経緯とミッション結果の概要を紹介する.

特集 「きぼう」日本実験棟 簡易曝露実験装置(ExHAM)を支えるミッションと利用計画 第15回
  • 太刀川 純孝, 冨岡 孝太
    2020 年 68 巻 5 号 p. 142-148
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2020/05/05
    ジャーナル 認証あり

    我々は,国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の船外簡易取付機構(ExHAM)を利用し,次世代宇宙機への搭載を目指して開発している放射率可変素子,多層膜型熱制御フィルムなどの高機能熱制御材料の耐宇宙環境評価試験を実施している.本実験では,1~3年間,高度約400 kmを飛翔する国際宇宙ステーションの軌道環境に上記の熱制御材料を曝露し,紫外線,放射線,熱サイクルを原因とする劣化について,曝露前後の熱光学特性などを測定することによって評価を行う.高機能熱制御材料は,一般的な熱制御材料と異なる材料,構造,原理を使用していることから,軌道上での劣化現象が従来の熱制御材料とは異なる可能性がある.そのため,曝露後の試料を回収することによって劣化状態を直接確認することはたいへん有効な方法である.本稿では,今回の曝露試験の概要と試験に供している高機能熱制御材料について紹介する.

特集 SIP革新的構造材料 第5回
  • 三浦 秀士, 黒木 博史, 有本 伸弘
    2020 年 68 巻 5 号 p. 149-153
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2020/05/05
    ジャーナル 認証あり

    航空エンジン部品に多く用いられるニッケル合金,チタン合金は高価な材料であり,製造プロセスにおける材料の廃棄量削減がコスト競争力強化に重要である.そのための技術として,金属粉末射出成形技術(MIM : Metal Injection Molding)が有効と考えられる.MIMは,微粒の粉末を融点以下の温度で焼結させるため,結晶粒径が微細で高強度,長寿命の材料が得られること,型の面粗度が転写されるため表面粗さが細かいことがメリットである.これまでMIMは,主に10mm程度の小さな鉄系部品の製造に使われてきたため,ニッケル合金やチタン合金といった耐熱高強度材料への適用,航空機エンジン用の大型の部品製造への適用が技術課題である.これらの技術課題について,戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)にて研究開発を行い,MIMニッケル合金製造技術はTRL(Technology Readiness Level)5に,MIMチタン合金はTRL3に到達した.本稿では,その概要について報告する.

特集 機体騒音研究とFQUROHプロジェクト 第5回
  • 横川 譲
    2020 年 68 巻 5 号 p. 154-160
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2020/05/05
    ジャーナル 認証あり

    JAXA FQUROHプロジェクトでは,JAXAの実験用航空機「飛翔」による機体騒音低減技術の飛行実証に向けたフラップならびに主脚の低騒音化設計において,3種類の風洞試験を実施した.このうち,フラップの低騒音化設計に供する音響ならびに空力データは,主に実機18%スケール(スパン長1.7 m)の半裁模型を用い鉄道総研米原大型低騒音風洞試験において取得した.風洞試験では,始めにCFDにより設計された複数のフラップデバイス候補形状から騒音低減効果が大きく,かつ空力的デメリットが少ないものを比較評価により選定した.次に,飛行実証に供する低騒音化デバイスを設置した模型形態に対し,騒音絶対値ならびに空力特性の予測データを取得した.飛行実証後に風洞試験と飛行試験の結果とを比較したところ,実機を精巧に模擬した模型を使用し,得られたデータに対し実機スケールへの換算や風洞試験による影響の補正を適切に行うことで,風洞試験が実機の騒音特性を定量的に良好に予測できることを確認できた.

特集 超小型衛星打上げ機:SS-520 5号機の開発 第4回
  • 峯杉 賢治, 岩渕 頌太, 荒川 聡, 下瀬 滋, 佐野 成寿, 荒船 国之, 三上 晃, 北井 保夫, 武内 文男, 穴井 隆祐
    2020 年 68 巻 5 号 p. 161-167
    発行日: 2020/05/05
    公開日: 2020/05/05
    ジャーナル 認証あり

    SS-520 5号機は既存の2段式固体燃料ロケットSS-520の上段に3段固体モータを組み込んで超小型衛星を打ち上げられるように開発した機体である.したがって,既存の機体に新規開発部分を組み込んだコンフィギュレーションではあるが,構造的には打上げ性能確保や運用の観点から,既存機体の一部に軽量化や改修を実施している.本稿では,新規開発を行った2/3段接手,及び,既存のノーズコーンを高スピン下で開頭させるために開頭挙動の解析や開頭試験の結果を基に対策を施した頭胴部を中心に,機体構造の概要を説明する.

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