北関東医学
Online ISSN : 1883-6135
Print ISSN : 0023-1908
ISSN-L : 0023-1908
脊髄管狭窄を伴う脊髄損傷の治療経験
茂木 元喜佐藤 崇西松 輝高
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 43 巻 3 号 p. 295-300

詳細
抄録

脊椎管狭窄を伴う頸髄不全損傷7例に, 急性期methylprednisolone大量療法を行い, その後脊柱管拡大術を行った.保存的治療を行い臨床症状の固定後手術を行った5例中2例は, 術前に比べFrankelの評価で1段階の改善を示した.慢性期手術例は軽症例でも術後の改善があったのに対し, 重症例で受傷後早期に手術を行った2例は, 自然経過の改善と区別が困難であった.急性期手術は, 現在のMRIによる病態把握の範囲内では, 早期臥床を目標としてなされるべきと考えられた.Methylprednizolone短期大量投与にて副作用は見られず, 脊髄不全損傷例の保存的治療に有用と思われる.

著者関連情報
© 北関東医学会
前の記事
feedback
Top