高分子
Online ISSN : 2185-9825
Print ISSN : 0454-1138
ISSN-L : 0454-1138
粘着剤の進歩
遠山 三夫
著者情報
ジャーナル フリー

1968 年 17 巻 12 号 p. 1248-1253

詳細
抄録

透明なセロハンに,粘着剤を塗布してロール状に巻き取ったセロハン粘着テープが国産化され市場に姿を現わしてから,20年の歳月を閲した。それまでにあった布や紙を基材とした粘着テープとともに,セロハンをはじめとする各種プラスチックテープは,生活の隅々まで,また産業用資材として産業のあらゆる分野にまで浸透し,今日その年間産額は300億円に達するものと思われる。粘着剤の特質である粘着性の評価について界面化学との関連において最近の論議を紹介し,粘着剤がより高粘着でより高凝集性を求めて進歩する傾向,あわせて今日的問題,たとえば宇宙開発と粘着テープについて概説した。

著者関連情報
© 社団法人 高分子学会
前の記事 次の記事
feedback
Top