本研究では、初めて白金カーバイドの高圧相を合成することに成功した。高圧実験は、ダイヤモンドアンビルセル(DAC)を使用し、X線その場観察の手法を組み合わせた。X線実験はSPring-8のBL10XUとPFのBL13Aの放射光を使用した。室温条件で実験出発を加圧し、目的の圧力に到達した後、高圧条件でレーザーによる加熱を行い、相転移を促す方法を用いた。加熱レーザーはSPring-8ではYLF型レーザー、PFではYAG型レーザーを使用した。白金カーバイドの高圧相は約75GPa以上の圧力条件で安定であり、体積弾性率は約300GPaであった。また、この高圧相は1気圧で回収可能であった。新高圧相の結晶構造はNaCl型と思われる。