高知リハビリテーション専門職大学紀要
Online ISSN : 2435-2543
Print ISSN : 2435-2535
精神科病院における飛び降り自殺未遂患者のリハビリテーション治療成績
上薗 紗映濱田 賢二奥出 聡古屋 真美田中 悠稀亀田 南美林 光俊山﨑 裕司加藤 宗規
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2022 年 3 巻 p. 1-6

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抄録
飛び降り自殺により高エネルギー外傷を負った精神疾患患者のリハビリテーション治療成果について検討した.2005年 4 月から2020年 9 月末までに飛び降り自殺による外傷を生じ,リハビリテーションを受けた患者143名に対して,年齢,性別,精神疾患名,身体疾患名,飛び降り高さ(概算出),入院までの期間,機能的自立度評価法(Functional Independence Measure;以下,FIM),在院期間,歩行再獲得可否,歩行獲得に要した日数,退院先,機能の全体的評定尺度(Global Assessment of Functioning;以下,GAF)を調査した.入院時に比べ退院時でFIM・GAFが有意に向上した.歩行再獲得率は86.4%,自宅への復帰者は64.3%であった.精神疾患に重篤な身体合併症を負っていても,精神科治療とリハビリテーションを並行して実施することで機能回復が得られることが示された.
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© 2022 高知リハビリテーション専門職大学
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