抄録
筆者らは,インド北東部アルナーチャル・プラデーシュ州東部からもたらされたツノヒョウタンクワガタ属に属するいくつかの標本を検する機会を得た.これらの標本を,近縁と思われた同じくインド北東部からBoileau が記載したN. impressicollis と比較検討を行った.その結果,この個体群にはN. impressicollis とは明瞭に区別できる形態的特徴が認められたため,N. elapraorum sp. nov. として記載した.この新種は,N. impressicollis とは以下の諸形質状態により識別できる.♂では,1) 頭部の点刻はより大きい,2) 頭楯はより長い,3) 前胸背側縁の前部はより強く張り出す,4) 前胸背板の点刻はより大きい,5) 上翅基部はより狭まる,6) 隆起線の間の点刻はより大きい,7) ♂交尾器の基片の幅はより狭く,陰茎の先端に一対の皿状の附属物がある.♀では,1)~6) は♂と同様,8) ♀交尾器の陰具片基板はより幅が狭い.