2021 年 5 巻 9 号 論文ID: e00136
症例は50歳代男性。日本国内における流行第2波の中で新型コロナウイルス肺炎を発症し,進行する呼吸不全のため,人工呼吸管理となった。呼吸不全が更に悪化したため,体外式膜型人工肺(ECMO)を導入した。ECMO管理からの離脱を試みた際,肺の虚脱に伴って人工呼吸器で十分に換気できなかった。そのため,肺の膨張を促す目的でリクルートメント手技を使用し,離脱に成功した。人工呼吸器からも離脱し,リハビリテーションによって最終的には自力歩行可能な状態まで回復した。