抄録
高等教育の分野におけるeラーニングの有効性については,これまで高い期待がなされていながら,実際にはそれほど成果を上げてきたとは言えない状況にある。本論文では,教科書作成,メディア教材作成などeラーニングの構成要素を9つに分類し,従来のeラーニングの課題と問題点を検証する。それらを踏まえて,「教育業務の情報化による効率化を教育以外の他分野に匹敵するものにまで高めること」など,今後のeラーニングの進むべき方向性として,5つの新たな課題を取り上げた。そのうえで,この5つの課題に対して,大阪外国語大学の現代GPプロジェクトでは,これまでどのように対処してきたかを紹介した。