2016 年 40 巻 p. 73-78
大学初修外国語は,日本における数少ない多言語学習の場であり,かつ最も多くの学習者を抱える教育の場である。しかし,グローバル化による英語一言語主義の進展,少子化に伴う経営戦略により,かつてない制度的縮減に直面している。執筆者は,初修外国語を巡る厳しい条件の下で,新たな教育創造を図るアプローチとして,反転授業に着目し,中国語教育プラン&システム “游” に導入した。本論文は,履修形態(必修・非必修),授業形態(ペア連携・非連携)の相違に即して実施した反転授業の実践事例について報告し,新たな初修外国語教育展開を目指す一助とするものである。