日本蚕糸学雑誌
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非照桑と日覆桑との生長素並に生長抑制物質の比較
岡部 康之
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1940 年 11 巻 4 号 p. 257-266

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抄録

1. 桑樹の生長中に日覆を施して直射光線を遮斷した場合に。桑葉内の生長素及び生長抑制物質に如何なる變化を生するかを知る爲めに、日照桑と日覆桑とを葉柄に依る擴散法と桑葉 (又は全芽) 粉末に依るehloroform法とに依って、avena子葉鞘の-屈曲と+屈曲とを比較した。
2.春・初秋・晩秋と各期につき先端部・中部・基部別に葉柄に依って比較した結果に依ると、日照桑の先端部には-屈曲を表す事が顯著であるのに、日覆桑では+屈曲を表す。これに依って日照桑には生長素・日覆桑には生長抑制物質の優勢である事が明瞭である。
3.桑葉の幼葉・成葉並びに供飼蠶糞につき、ehloroform法に依って比較した結果に依ると、日照桑では-屈曲日覆桑では+屈曲を示して居り、2と同傾向を認める事が出來た。
4.育成全芽を粉末としてchloroform法を以て比較した結果に於ても前同様の結果を擧げた。

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