1961 年 30 巻 4 号 p. 319-324
1) 家蚕の5令幼虫の中腸におけるチトクローム・オキシダーゼ活性度を窒素mg当りで求め, 5令期における消長をしらべた結果, 3日目に最高値に達し, 上族前日の6日目には1/3以下に減少し, 吐糸営繭中にはさらに1/6以下に低下する.
2) 差スペクトル法により, 幼虫中腸にチトクロームa+a3, cおよびフラボプロテインの吸収がみとめられ, さらに425~430mμ, 525~530mμ および555~560mμ に吸収をもつチトクロームb5とみなしうる吸収がみとめられた.