日本蚕糸学雑誌
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蚕卵の活性化および胚発育に伴なうpH価の変化
高島 成之高野 幸治
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1962 年 31 巻 6 号 p. 391-397

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抄録

1) 越年卵の水素イオン濃度を微量液用ガラス電極pHメーターを用いて測定した。
2) 越年卵のpH価は産下当時は高く (6.8), 漸次低くなり8, 9日以後休眠期間中を通してずっと安定した値 (6.5~6.6) を保っている。休眠が破れると漸次高くなり (6.7), 産下当時よりやや高い値に (6.9~7.0) 達し孵化する。
3) 越年種の出庫時のpH価が6.70以上で催青5日後のpH価がそれよりなお0.1以上上昇するような蚕卵はかなり活性化または胚発育が進んでいるものとみることができる。

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