1975 年 44 巻 1 号 p. 73-77
インドネシヤ種多化蚕にみられる着色非休眠性について, 2, 3の実験を行ないつぎの結果を得た。
1. 着色非休眠性 (pnd) 遺伝子と従来休眠性に関係あるとされていた遺伝子との連関関係を調べた結果, すべて独立であった。
2. アンドロジェネシスによって着色非休眠性形質が発現した。
3. +pnd並びにpnd遺伝子をそれぞれ有するアイソジェニック系統間で, 繭形質に差異は認められなかった。
以上の結果から, インドネシヤ種多化蚕にみられる非休眠性と, 他系統にみられる非休眠性とは異なった要因にもとづいて生ずることがさらに明確となった。