日本蚕糸学雑誌
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稚蚕期の人工飼料が壮蚕期桑葉育中の成長並びに繭質に及ぼす影響
普通蚕室における稚蚕 (1-3齢) 人工飼料1回給餌・壮蚕期条桑育 第3報
一田 昌利島袋 順二大西 盛夫森 肇角田 素行松原 藤好
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1992 年 61 巻 2 号 p. 101-104

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抄録

市販人工飼料のシルクメイトとビタシルクおよびそれらを7:3, 6:4, 5:5の割合で混合した飼料を用い, 稚蚕期 (1-3齢) 1回給餌で飼育した後, 壮蚕期を各区同質の桑葉で飼育し, 蚕体重の推移と繭質について調査した。その結果, 体重増加率は桑葉育移行時に成育の劣っていたビタシルク給与区が最も大きく, 逆に成育の優れていたシルクメイト給与区が最も小さく, 混合区は両者の中間の値を示し, 4齢起に桑葉育に切り換えてからの成育等に稚蚕人工飼料育中とは異なった影響が認められた。また桑葉育に切り換えた時に食い付きが不良な人工飼料であっても, 食い付きが良好な飼料を混合することによって桑葉摂食性の改善されることが示唆された。繭質についてはビタシルク給与区および混合区間に差は認められなかったが, シルクメイト給与区は他の区に比べ繭重・繭層重・繭層歩合が劣った。

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