抄録
(S )-フェニルアラニノールエステルを有するN-置換マレイミド (RBEMI) をアニオン, ラジカル重合することにより光学活性ポリマーを得た. 得られたpoly (RBEMI) の旋光性は各種重合条件 (開始剤, 温度, 溶媒) に大きく影響を受けた. エステル置換基にアセチル基またはピバロイル基を有するRBEMIに関して, 有機金属/キラルリガンドを開始剤に用いることで, より左旋性の大きなポリマーを得た. CD, GPC, 13C NMR測定からアニオン重合で得られたpoly (RBEMI) はラジカル重合で得られたものより高い立体規則性を有していることが確認された. また, 左旋性の高いpoly (RBEMI) はN-置換基だけでなく, トレオ-ジイソタクチック主鎖中に誘起した不斉炭素によるキラリティーを有していることが認められた.